「オシッコが近くて、思うように外出できない」「お出かけを楽しめない」そんな声がたくさん聞こえてきます。頻尿の原因は、膀胱が過剰に働く「過活動膀胱」と「骨盤底筋の緩み」です。
過活動膀胱になると、排尿筋が過剰に収縮します。その結果、膀胱に溜められる尿量が少なくなり「しょっちゅうトイレに行きたくなる」のです。また、「急に行きたくなって我慢できない」ということも。膀胱の排尿筋は、自分の意志で動かすことはできませんが、収縮した排尿筋をリラックスさせることが大事です。
「咳やくしゃみをするとオシッコが漏れちゃう」「重いものを持った瞬間に漏れる」これらに代表される腹圧性尿失禁。これは骨盤底筋が緩んでいるからです。そしてその骨盤底筋の緩みには、妊娠・出産が大きく関係しています。妊娠中の胎児の重さが骨盤底筋の負担となり、さらに出産時に骨盤底筋がダメージを受けてしまうのです。また、過活動膀胱と骨盤底筋の緩みの両方が原因の方もいらっしゃいます。近年、過活動膀胱に効果を発揮する薬剤が開発され、多くの患者様が服用しています。
骨盤底筋を鍛える体操をわかりやすくイラストで紹介したパンフレットを準備しております。ご入り用の方はぜひお申し出ください。排尿筋は自分の意志で動かすことはできませんが、骨盤底筋は鍛えることで自分の意志でコントロールが可能です。
膀胱内に尿が溜まると、細菌が繁殖しやすくなります。「したくなったら出す」を心がけてください。
排便後、後ろから前に向かって拭いていませんか?これでは大腸菌が尿道に入ってしまう可能性が。排便後は前から後ろに拭くこと、これは鉄則です。
「ただでさえ頻尿なのに、まだ飲むの?」そう言われそうですが、水分が足りていないと体内の老廃物がうまく排出されません。体の中に毒素が溜まったままになったり、尿が濃くなって感染のリスクが高くなったりします。適切なタイミングで適量の水分摂取を心がけてください。ただし、アルコールやカフェインには利尿作用があるので、コーヒー等を飲むときにはちょっと気をつけて。また、寝る前にたくさん水分を飲むのは避けたいものです。
最近は、尿漏れパッドも何種類が販売されており、そういったものを上手に取り入れて日常生活を楽しんでいる方もたくさんいらっしゃいます。もちろん、旅行やランチなどの楽しみを満喫できるのは素晴らしいこと。そういう便利なアイテムはどんどん使って思いきり日々の暮らしを楽しみましょう。ただ、尿漏れパッドを使用したからといって、治療に結びつくわけではありません。尿失禁や尿漏れの治療は薬物と体操で。治療は治療としてきちんと取り組みましょう。
TOT手術は、手術時間がおよそ30分程度。数日の入院ですみます。体への負担も少なく、高齢者でも可能な手術です。当院では手術は行っておりませんが、手術をご希望の患者様には、提携している病院へのご紹介をいたします。
※当院は完全予約制ではございません 【予約をご希望の方へ】 ・お電話にて承っております。診療時間内にお願いいたします。 ・当日のご予約は予約状況、混雑状況により予約できない場合がございます。ご了承ください。 ・またWEB予約も行っております。受診希望日の前日まで可能です。